【食べることと飲むこと 01】瓜

近所の八百屋で瓜を買った。 瓜はいつ食べても、少し寝ぼけた味がする。

寝ぼけてるくせに、メロンのように香りは甘い。 種を取っている時、一層甘い香りが濃くなって、夏だなと思う。

しかし、切り方はこれで良いのだろうか。 違う気がする。 もう少し、なんかないのか。

昔母に聞いたら「そんなの適当よ」と言っていた。「そっか、そういうものか」と思っていたけど、もしかして母もイマイチわかっていないのではないか。というか過去「そんなの適当よ」と言われた事は、全部よくわかっていなかったのではないか。話が大きくなってしまった。別にいいんだ、そんなのどっちだって。

夏になると食べたくなるくせに、瓜についてはイマイチわからないままだ。 なんせ味が寝ぼけてるんだもん。切り方だってぼんやりするんだろう。そして調べようというモチベーションも大してわかない。

今年もボケーっと食べている。 瓜は寝ぼけた味のくせに、甘い香りをさせながら瑞々しい果肉をしている。 いつ食べても、少し寝ぼけた味がする。 寝ぼけてるくせに、メロンのように香りは甘い。 種を取っている時、一層甘い香りが濃くなって、夏だなと思う。 そうしてぼんやりと夏が過ぎていく。