【食べることと飲むこと 02】ガトーインビジブル

林檎のガトーインビジブル。 薄くスライスした林檎をケーキ液の中に入れて混ぜ合わせ、断層を作るようにペタペタ容器に重ねていって、焼いたらできる。カットすると断面が美しい、目にも楽しいケーキだ。 私は林檎しか作ったことがないが(何故なら火入れした…

【音楽の話がしたい 02】 Bill Evans / Everybody Digs Bill Evans

数年前ビル・エヴァンスのドキュメンタリー映画を観てからというもの、 「あ、鳥だ」 と思うとビル・エヴァンスの「peace piece」が脳内で自動再生されるようになった。 水面がたゆたうような印象を与える、穏やかで美しい曲だ。 それでいてメロディを奏でる…

おやすみ図書25冊目『たのしい川べ』ケネス・グレーアム

おやすみ図書の25冊目は、まさに「たのしい川べ」なこちらの本に致しましょう。 何が良いかって、まずこの邦題です。 ど直近って本当に良いなあ。だってこの本は本当に「たのしい川べ」の話なんですもの。 静かな午前、ゆっくりとした日の午後、寝入り前のう…

おやすみ図書24冊目 『吾輩は猫である』夏目漱石

前回でせっかく漱石の話が出てきましたので、おやすみ図書24冊目はこちらの本に致しましょう。 この本は夏目漱石の処女小説であるだけではなく、日本を代表する名著のひとつでもあります。 そしてまた、出不精文学の金字塔ともいえるでしょう。 …………………………………

おやすみ図書23冊目 『子規のココア・漱石のカステラ』坪内稔典

おやすみ図書の23冊目は、正岡子規研究家であり俳人でもあるという著者のこちらの本にいたします。 おやすみ前にもおすすめですし、ちょっと一休みしたい時、甘いものをつまみながらこの本を読むのなんていうのもおすすめです。 ……………………………………………………… 『子…

【食べることと飲むこと 01】瓜

近所の八百屋で瓜を買った。 瓜はいつ食べても、少し寝ぼけた味がする。 寝ぼけてるくせに、メロンのように香りは甘い。 種を取っている時、一層甘い香りが濃くなって、夏だなと思う。 しかし、切り方はこれで良いのだろうか。 違う気がする。 もう少し、な…

【音楽の話がしたい 01】 Fabio Caramuru / EcoMusica

おやすみ図書とは関係ないけど、最近聴いている音楽について。私には音楽の話が出来る友人がいません。別に語りたいわけではないのでそれはいいけど、一緒に聴いてくれる人がいればいいのになと時々思います。 というわけで、誰に言うこともできない音楽の感…

おやすみ図書22冊目 『りこうすぎた王子』ランドリュー・ラング

王子さまと一言で言っても色んな人がいるものです。 おやすみ図書の22冊目は王子さまつながりで参りましょう。岩波少年少女文庫より、こちらの本にいたします。 王子様 ドラゴン退治 魔法 と古からの物語ワクワクフォーマットをきちんと踏襲しているにもかか…

おやすみ図書21冊目 『星の王子さま』サン=テグジュペリ

おやすみ図書の21冊目はこちらの本に致します。 ほとんどの人が「昔この本を読んだよ」と話すにもかかわらず、ほとんどの人がこの本の内容を忘れています。 でも、何か大切な事が書かれていた気がすると言うのです。 それはさておき、きちんと読み返すと細か…

おやすみ図書20冊目『ポエトリー・ドッグス』 斉藤倫

おやすみ図書の20冊目はこちらの本にいたします。 静かに読んでも良いけど、この本なら音読してもいいかもしれません。 ……………………………………………………… 『ポエトリー・ドッグス』 斉藤倫 講談社 (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a; b[a]=b[a]||fu…

『チャペックの こいぬとこねこは愉快な仲間』 ヨゼフ・チャペック

おやすみ図書の19冊目は、こどもにもおとなにもおススメなこちらの本にいたします。 ……………………………………………………… 『チャペックの こいぬとこねこは愉快な仲間』 ヨゼフ・チャペック 文と絵 いぬいとみこ・井手弘子 訳 河出文庫 (function(b,c,f,g,a,d,e){b.Moshim…

『あしながおじさん』 ジーン・ウェブスター

おやすみ図書の18冊目は、チャーミングなこちらの物語に致します。 色んな方が翻訳していてそれぞれ素敵ですが、私は遠藤寿子さん翻訳の『あしながおじさん』が大好きです。 ……………………………………………………… 『あしながおじさん』 ジーン・ウェブスター 著 / 遠藤寿子…

『一千一秒物語』 稲垣足穂

『星を賣る店』が16冊目でしたので、 おやすみ図書の17冊目は稲垣足穂の『一千一秒物語』に致します。 (『星を賣る店』というタイトルは、稲垣足穂の同タイトルが元ネタなのです。不思議で透明感のある短いお話で、世界観に惹きこまれます) 『一千一秒物語』…

『星を賣る店』 クラフト・エヴィング商會 

私が思うに、何も考えたくないけど心が落ち着かない夜は、 ものすごい短文もしくは図録がおすすめです。 手に取ったそれを、文字を読むというより、柔らかく目を通す、位の感じで読むと、 心がやがて和んできます。 選ぶ本は、そんな読書方法を許してくれそ…

『僕の名はアラム』 ウィリアム・サローヤン

14冊目で馬のことを考えていたら どうしてもこの本のことを思い出してしまって、読み返すとやっぱり面白いんです。 という訳で、おやすみ図書の15冊目は「村上柴田翻訳堂」シリーズよりこちらの本に致します。 …………………………………………………………….. 「僕の名はアラム」…

『馬語手帖』 河田桟

おやすみ図書の14冊目は、馬語を学ぶためのこちらの本に致します。 …………………………………………………… 「馬語手帖 ウマと話そう」 河田桟 著 カディブックス (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a; b[a]=b[a]||function(){arguments.currentScript=c.cur…

『フローラ逍遥』 澁澤龍彦

おやすみ図書の13冊目は、図録の美しさに心奪われるこちらの本に致します。 …………………………………………………… 「フローラ逍遥」 澁澤龍彦 著 平凡社 (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a; b[a]=b[a]||function(){arguments.currentScript=c.currentScr…

「西瓜糖の日々」 リチャード・ブローティガン

おやすみ図書の12冊目は静かな夜にふさわしい、西瓜糖の世界の話を描いたこちらの一冊にします。 …………………………………………………… 「西瓜糖の日々」 リチャード・ブローティガン 著 藤本和子 訳 河出書房新社 (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a; b[…

『ポテトブック』 マーナ・デイヴィス

おやすみ図書の11冊目は、ギフトにもおすすめなこの一冊。「ポテトに関して、あなたが知ってなきゃならぬことのすべてを詰めこんだ」この本にいたします。 …………………………………………………… ポテトブック マーナ・デイヴィス 著 伊丹十三 訳 トゥルーマン・カポーティ …

『三島由紀夫 レター教室』 三島由紀夫

おやすみ図書10冊目は、手紙の文例集・お手本でもあり小説にもなっているという、ユニークなこちらの本にいたしましょう。 …………………………………………………… 『三島由紀夫 レター教室』 三島由紀夫 ちくま文庫 (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a; b[…

『ミス・マナーズのほんとうのマナー』 ジュディス・マーティン

おやすみ図書9冊目は、アメリカの新聞の人気コラムを本にしたという、こちらのマナー本にしようと思います。 人間関係やマナーの事でモヤモヤしてうまく眠れない時、この本があればきっと心が軽くなって安眠できる事請け合いです。 こちらはそんなとてもあり…

素敵なひとり 『ふくろうくん』 アーノルド・ローベル

「がまくんとかえるくん」誕生50周年記念アーノルド・ローベル展 が3月28日(日)まで東京・立川PLAY! MUSEUMで開催中ということで 8冊目のおやすみ図書はアーノルド・ローベルの絵本『ふくろうくん』にいたしましょう。 何故『ふくろうくん』を選んだのかとい…

『赤ちゃん教育』 野崎歓

おやすみ図書の7冊目は、お子さんがいてもいなくても読んでおきたいこちらの本です。 学者さんによる子育てエッセーという微笑ましい本で、文体と内容のギャップが笑いを誘いますし、溢れ出る我が子賛歌に日本語表現の豊かさを感心せずにはいられません。 そ…

世にも美しいパラパラ漫画 『RAINBOW IN YOUR HAND』 川村真司

おやすみ図書6冊目は、タイトルと著者名以外文字のない一冊、パラパラ漫画です。 あまりに美しい本なので、私は自分のものの他にもう1冊購入して、大切な友人に贈りました。 …………………………………………………… 『RAINBOW IN YOUR HAND』 川村真司 真っ黒いページに7色の…

穏やかな夜に 『博物誌』 ルナール

おやすみ前に、少しだけ本を読みたい時。 電気を消す前に、もう少し眠くなるまで何か読みたい。 できれば穏やかな気持ちで、草花を眺めるように言葉を読みたい。 おやすみ図書5冊目は、そんな時にオススメしたいこちらの本にします。 …………………………………………………… …

子規さんとあそぶ午後 『笑う子規』 天野祐吉 編 南伸坊 絵

例えば、予定のない休日の午後、お供にあって欲しいのは、お茶かコーヒーと、クッション。 寝っ転がって、クッションを2つ重ねた上に頭を乗せて、安全な位置にお茶を置いて。 のんびり本なんか読めたら最高です。 そういう時の読書は長いお話を読んでも集中…

美しい夢のお供に 『パパ・ユーア・クレイジー』 ウィリアム・サローヤン

「おやすみ図書」の3冊目は、ウィリアム・ サローヤンの本です。 今回は、私がサローヤンに出会った記念すべき1冊目でもある、美しいこの本にします。 翻訳は伊丹十三。 私はこの本を読んで初めて 「人間は言葉で痺れるんだ」 という事を知りました。 言葉が…

無類に愉快 『園芸家12ヶ月』 カレル・チャペック

「おやすみ図書」の2冊目は、みんな大好きカレル・チャペックの、愛さずにはいられないこの本です。 私はユーモアのある表現が大好きですが、この本はほぼ全てのページがユーモアでできていると言えるでしょう。しかもそれらは愛に溢れていて、読むと愉快で…

エスプリのきいた99の文体練習 レーモン・クノー『文体練習』

「おやすみ図書」というテーマで自分の好きな本を紹介するのなら、間違いなく最初に紹介したいのは、エスプリのきいたこの本。 甘い夢が見れるかは分かりませんが、ユニークな夢は見れそうなのです。 …………………………………………………… 『文体練習』 レーモン・クノー 朝…